2016年6月2日木曜日

今日のランチ(2016.6.2)

ひじきごはん・マグロカツ・グリーンサラダ・ちゃんぽんスープ・牛乳・アップルシャーベット

0602

 

敬和には年に一度、「全校労作」という行事があって、丸一日、あちこちの施設や教会に出かけ、
清掃などの作業をする。

俺は胎内市在住なので、毎年、中条教会の清掃や草むしりを担当している。

先月5月20日、この全校労作で十名の生徒を引率し、中条教会へ行った。

労作前の礼拝中、俺の携帯電話が鳴った。(マナーモードにするのを忘れていたんだ)

「もしもし」

「あ、もしもし、お父さん」

電話は、出産のために里帰り中の娘からだ。切羽詰った様子で、ついに産気づいたかと俺は緊張する。

「どうしたんだ?」と俺。

「フィロが…(十三歳のラブラドール犬の名前だ。いつ死んでもおかしくないと獣医に宣告されて三年になる。)」
と声を詰まらせる娘。

「死んだか!」俺は思わず叫ぶ。

「散歩に連れて行ったら、突然倒れて…家の真前なんだけど、わたし身重だから運べないし、助けに来て…」
娘は泣いている。

俺はすぐに牧師先生に事情を話し、スーパーカブにまたがり、家に向かった。

道中、俺は号泣していた。

今日、出かけてくるときに「大好きだよ」と言ってやらなかった…それが心残りだった。

「フィローー!!」俺はバイクを走らせながら叫んだ。

家まで戻ると、家の前にそれらしき姿はない。さては、近所の人に手伝ってもらったか?

俺は娘の名を呼びながら家に飛び込んだ。

すると…

すたすたとフィロが出てきて、「あれ、どうしたの」という顔でこちらを見ている。

「あれ、お前死んだんじゃないの?」あっけにとられる俺。

「お父さん、ごめんなさい」その後から娘が出てきて事情を説明する。

「道で倒れて、息がだんだん浅くなって、とうとう呼吸が止まって、それでも念のために15分様子を見たんだよ。そうしたら体が冷たくなって、筋肉が硬直してきたのでてっきり死んだと思ったら、さっき、突然立ち上がって歩き出したんだ。」

なんとフィロは、あの世から戻ってきたらしい。なんてすごい奴なんだ。

俺は再びスーパーカブにまたがって、中条教会へ戻った。

 

 俺はこの事件で学んだことがある。

 大切な一言は、絶対言っておかなきゃ駄目だ。

 ごめんなさいとか、ありがとうとか、大好きだよとか。

 だから大きな声で言わせてもらう。

 

「今日のマグロカツとちゃんぽんスープ、最高!!調理の皆さん、いつもありがとう、大好きだよ!
いつもランチと関係ないこと書いてごめんなさい!」

(T.H)