2015年12月19日土曜日

今日のランチ(2015.12.18) ※クリスマスランチ

クリスマスランチ

1218

 

 12月の献立表、18日の所に目をやると「クリスマスランチ」と書かれていた。なんだろう…?と楽しみにしながら友愛館に向かうと、豪華メニューがトレーの上に所狭しと並べられている。メインはピラフ&チキンwithホワイトクリームソース、その横にはグリーンサラダにパンプキンスープ、そして牛乳とデザートのストロベリーケーキまで、その名に恥じないボリュームだ。それらをよくよく見ていると、クリスマスを連想する「色」があちらこちらに使われている事に気付いた。

 例えばサラダの「緑」は、ツリーとして使われる事の多いもみの木を連想させる。多くの木が枯れる厳しい冬でも緑を茂らせる常緑樹、そこに見られる力強い生命力が永遠の命や春の訪れを象徴している事から、特に冬の厳しさの中での忍耐が強いられる北欧の人々にとって「希望の木」とされてきた。また今日の賛美歌発表会でもいくつかのクラスが歌っていたひいらぎ。リースやラッピングの定番として飾られる事が多いが、葉っぱの棘にはキリストの受難というメッセージが隠されている。

 ピラフにかかっているソースや牛乳の「白」は、地上の汚れを包み隠すように降り積もる真っ白な雪を連想させる。同時に周りの雑音を吸収する雪によって与えられる静寂。そこからは純白や潔白に加えて、御子の誕生を祝うクリスマスの神聖さがイメージされている。

 最後の「赤」は、ひいらぎの実やポインセチアなど、最もポピュラーなクリスマスカラーだが、子どもたちにも広く連想されるのはサンタクロースではないだろうか。サンタクロースのモデルであった神父「聖ニコラウス」は、常に赤い司祭服を着用したそうだ。これは、イエスの示した自己犠牲に倣って、自らも隣人のために尽くす覚悟を示した色と伝えられている。

 

 今年の賛美歌発表会。歌う前のクラス紹介では、ただ勢いに任せてネタやジョークで笑いを狙うのではなく、自分たちの選んだ自由曲の持つ意味や背後に語られている物語、または自分たちがその歌を通してどのようなメッセージを伝えたいのかを語るクラスが、特に最後の行事として取り組んでいる3年生のクラスに多く見られた。

 

 世界はテロや紛争によって悲しみや憎悪、また不安と不信が渦巻いている。しかしその只中にあって、生徒たちが紡ぎ出す一曲一曲、また懸命に歌う一人ひとりの表情から一筋の希望の光が指し示されているようにも思う。

 

…チキンを頬張りながら、心に強く響く生徒たちの歌声を想う時に、胸が熱くなった。

クリスマス、おめでとう。

そして素敵なメッセージに満ち溢れたクリスマスを本当にありがとう。

(N・M)